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パプさん   

2008年 08月 13日

ヴァラナスでパプさんという同じ歳のインド人と出会った。
本当に出会いは偶然で、私たちが通りで困っているところに現われて、道案内をしてくれた。そのときは、私は特に体調がボロボロだった為、数日間ほとんど食事をしておらず、フラフラだった。そんなときに、チャイを御馳走してくれて、話している内に少しずつ信用できる人だということが分かってきた為、食事もそこで取った。数日間で少しずつごはんも食べれるようになって元気になった。

ヴァラナスにいた7日中、5日間お世話になったけれど、あまりにも親切にしてくれた為(他にも日本人はいたのに、特に私達には親切だったと思う)、これほど見知らぬ外国人に何故親切にできるのかが疑問だった。
最後の日に、「最も体調の悪いときにチャイを飲ませてくれて、本当に元気になりました。感謝しています。」と言った後に、「何故私たちに親切にしてくれたんですか?」と聞いてみた。彼は「分からない」と答えて、その後も特に必要以上にベタベタもしてこないし、ビジネスの感じもないし、ドライな感じで駅に行くリークシャーまで手配してくれた。別れるときも、サラッと「気をつけて」と握手して別れた。

私はインドに来てから、日本と違いすぎるこの国に圧倒され、最初は楽しむことができていなかった。途中で出会った日本人旅行者でも「インドはもう来たくない」と泣いている子もいた。でも、私はインドでパプさんに出会ってインドにまたインドに来たいと思えた。体調も最悪だったけど、ガンジス河を見た時は感動した。

そして、自分はこれほどまでに人に親切にしたことがないなあと思った。何故、見知らぬ人にここまで親切にできるのかが分からないけれど、「恩を感じる」というのは、こういう事なんだと心が熱くなった。

これから、私もどこかで誰かに親切を返せたらいいなと思う(サラッとね)。

また、いつかガンジス河に来ます!
パプさん_b0157430_21575424.jpg宿から見たガンジス河の朝日です。

# by noetabi | 2008-08-13 21:58 | インド

お別れの時…。   

2008年 08月 09日

お別れの時…。_b0157430_1335910.jpg
やっと体力が回復、と思った頃には、インドを後にしなければならない…。

一昨日、ガンジス河でボートに乗り、夜のお祈りを見た。
色とりどりの衣装を着た人々が、音楽に合わせてロウソクを回して踊っていた。日本でいうお祭りのようなものが毎晩行われているそう。観光客はもちろんいるけれど、地元のヒンドゥー教徒がほとんどで、インドの宗教色の濃さ、宗教と生活の密着度が伺える。
また、火葬場では、毎日およそ100程の火葬がされているとのこと。私が行ったときも、4つほど焚き火があったけれど、小さい子が横で普通に見ているし、悲しい雰囲気などなく、風景の一部分といった感じであった。

翌朝は、ガンジス河で沐浴。ガンジス河は汚水もそのまま垂れ流しの、恐らく衛生的には良くない河だけれど、地元民は顔も体も洗うし、歯磨きまでしている。(ちなみに、私は足だけ沐浴した)。

インドに来てからは、砂埃、雑踏、食あたりにやられ、一週間以上朦朧としながら過ごしていた。ヴァラナスに来て、今はガンジス河を見渡せるホテルに泊まっているが、ここのオーナーさんが本当に親切で、日本語も堪能、外国人相手にインドを奥深くまで教えてくれる方だった為、充実した毎日を過ごせている。

ここ、ヴァラナスでの出会いのお陰で、インドでは体調は散々であったにも関わらず、来て良かったと心から思えた。ヴァラナスの地元の人も全体的に優しかった。そして、何よりもガンジス河の迫力、ガンジス河のカリスマ的な力など日本とあまりにも違う世界観に圧巻であった。

うまい言葉が見つからないけど、とりあえず来て良かった~。


そして、旅がある岐路を迎えようとしている…。
日本から一緒に出た、パートナーのSちゃんはここインドでお別れ。日本に帰国します。これまで、1ヶ月一緒にやってきたので、とても寂しい。インドで、私が痩せこけてフラフラになっていたときも、世話してくれたり、励ましてくれたりした。なんだかんだ、特にインドは大変だったけれど、ここまで無事来ることが出来て、しかも楽しいと思えているのは、二人で過ごしていたからだと思う。ほんまに今までありがとう。また、いつになるかはわからんけど、一緒に旅をしたいなと思う。

次は、かなり飛びますが、ヨルダンです。
世界一周と言っても、私はアメリカ大陸中心の旅なので、西半球は急ぎ足の旅なのです…。
でも、一応世界一周というらしいですよ、念のため…。

※世界一周とは… 3大陸以上に滞在し、西or東周りで一周することを言う(らしい)。お別れの時…。_b0157430_13353440.jpg

お祈り(歌ったり踊ったりしている)しているガートまでの道。皆、屋台を出したり、道で果物を売っている。

# by noetabi | 2008-08-09 13:41 | インド

死生観について   

2008年 08月 07日

死生観について_b0157430_20572998.jpg

今日、ガンジス河の近くで同じ年のインド人男性と仲良くなった。
彼は地元住民で、ホテルの仕事と家の仕事のシルク織りをかけもちでしている。インド人に日本語で話しかけられたら、まず疑ってしまう私達は、はじめの数分はかなり「こいつ怪しいよなあ~」という目で見ていたのだが、どうやら本当に親切なインド人だということがしばらく一緒にいてわかってきた。
ヴァラナスは、とても道が入り組んでいて、地球の歩き方に載っている地図ではとてもじゃないけど目的地に辿り着かない。道で迷っていた私達をケーダールガートというガンジス河の有名なポイントまで案内してくれ、ヒンドゥー教の昔話を聞かせてくれたのが彼。

そもそも私は、ヒンドゥー教のついてもインドについても、それほど勉強せずにこの国へ来た。来てみたら、街の雑踏、砂埃、衛星的に最悪の宿や食堂、それからしつこい客引きなどにどのように対応して良いのか分からないまま、お腹を下して、やつれて、最低な状況に…。でも、この最悪なコンディションの中、来たことを全く後悔していない。それよりも、インド人がどう考えて生きているのかということに強く興味を持って、インド人の友達が欲しいと毎日思っていたら、なんと今日叶った!!

まずは、私の感じているインドの一部分を簡単に紹介しよう。

インド人は一目瞭然で貧富の差が分かる。金持ちは日本人と同じようなキレイな服装でiPOTを聞きながら街を歩いていたり、ベンツに乗っていたりする。一方で、貧乏人は道でボロボロの服装で物乞いをしていたり、歯がない人が多い(麻薬の影響!?)。

街では、客引きや物乞いが絶えないのに、一歩住宅地に入るとホームレスが全くおらず(柵などはないのに物乞いは誰も入ろうとしない)、自由が丘のような雰囲気になってゴルフを練習しているおっちゃんがいたりするのだ。そんな環境で、金持ちは貧乏人をどのように見ているのか?物乞いをしている人はベンツに乗っている人をどう思っているのか?
こんなにあからさまに目の前に貧富の差が転がっていて、どう思っているの?と私には不思議で仕方がない。日本では、ホームレスやガラの悪い地域住民に対して蔑視する傾向があるし、一般の人が道でホームレスと話したり、近づいたりする光景はあまり見ないと思う。「あそこは近寄っちゃダメ」と親が子供に言うのが一般的だと思うが、インドは違う。お金を持ってそうな人の横にホームレスがいて、その横に牛がいて猿がいて…、高級ホテルから一歩出ると、ラリっているリークシャーのお兄さんがいてといった具合に全てのものが入り混じっていて、共存しているように見える。

そして、何よりも不思議なのが、これだけ近くに、見える形で貧富の差がありながら、インドという国は治安が良いように思う。多分、日本より治安は良いと思う。貧富の差がある=強盗・誘拐などは自然発生的に起こってくることだと思うのだけれど、そういう雰囲気がここにはない。やはり、これも宗教が日常に入っている影響の一つなのでしょう。(只、ぼったくりは多いけどね…。)

今日、インド人の彼から聞いたところによると、インド人は自分の与えられた状況を、それがたとえ貧乏だとしても、あまり悲観的に受け止めていないとのこと(昔の人は特にそのようだ)。環境をありのままに受け入れ、宗教を愛して、神を日常で崇拝しながら生きている。常に死ということに向き合い、自分はどのように人生を終えるのかを考え、家族に迷惑が掛るなら延命治療も受けたくないという考え方もしている。壮年期は、死を恐れるのではなく、未来の世界を思って自分が若者に迷惑を掛けずに出来る死に方を選ぶ。

それが、彼らにとっては人間的な成長ということである。だから、自殺なんて発想は最初からないらしい。いつか人間は死ぬんだから、良い死に方をするために今は毎日頑張って生きていて、死んだときにその人の生き方とか考え方が出るんではないかということ。そして、来世で良い身分になれるように、現世で頑張るのだそうだ。只、ここ数年は学歴社会、情報化社会になった影響で若者の宗教離れやエリート志向が進んだ結果、ストレスを感じて自殺者が増えているとのこと。だから、そういう意味では日本と似ているのかもしれないね、という話をしました。

奥深い~、インド。この社会は私にとっては謎だらけです。本当に逞しくなりそうな、大変な日々をフラフラになりながら送っております…。(2008年8月5日)

あ~、ちょっと字多いですねえ。
もうちょっと、写真増やします…。

# by noetabi | 2008-08-07 20:58 | インド

ついに食あたりになりました…。   

2008年 08月 07日

ついに食あたりになりました…。_b0157430_2162812.jpg

アグラ最終日の朝、ラッシーがとても美味しい店に朝ごはんを食べに行きました。Sちゃんと私、二人とも良く寝たはずなのに、何故か食べたあと眠気がきて2時間程睡眠。私は、起きて少し外に出たら、そこから嘔吐を繰り返し、そのあとしばらく動けず…。夕方になり、Sちゃんが嘔吐、それから…(ひどい状況だったので省略)。

その夜は、ヴァラナスに向かうことになっていたので、重い身体を引きずって20:30に宿を出る。駅に着いた瞬間から、また友人Sちゃんが嘔吐の連続で、フラフラに。インドの列車は、時間遅れも頻繁、ホームもすぐに変わる、そして何より混んでいて自分の座席がどこにあるのかを見つけるのが大変なのです。
私たちは色々と事情があり、予約をしたところが現地人の窓口だった為、なんと!実は席も取れていなかった(現地人のカウンターには、どうやらウェイティングリストといって席なしで安いチケットがあるらしい)。列車に乗って、トイレ前で席が空くのを待つハメに…。二人共フラフラで、本当に心身共に限界に…。しかし、そこからSちゃんの不調を気付いた乗客の男性や列車の乗務員が心配してくれて、「席をこの子に譲ってあげろ」と一生懸命になってくれたのです!そして…待つこと1時間、座席をもらいました。座った後は、水を持ってきてくれたり、次の日も心配して見にきてくれたりと、本当に皆さんにお世話になりました。

8月3日正午に無事ヴァラナスに到着。あまりに体力を消耗した為、一日は高級ホテルに泊まりました。ホットシャワーも出るし、クーラー利いてるし、ベットふかふかやし、涙が出るほどの感激です!自分がどれだけ日本で恵まれた環境で生きてきたかというのが身に染みてわかった数日間でした。それと、片言の英語の私たちに手を差し伸べてくれた人達、本当にありがとう。

体重は測ってないので不明ですがインドで私たちは確実に痩せている…。
でもそんな中、今日はついにガンジス河に到着し、このフラフラな身体で感動に浸っているのでした。

しかし、インド人てほんまに身分によって全然顔つき違うなあ…。
駅前の客引きはラリっている人が多く(歯がない)、高級ホテルや列車の中は優雅で美しく笑顔がステキな女性が多いのだ。(2008年8月3日)

# by noetabi | 2008-08-07 20:54 | インド

インドというところ   

2008年 08月 07日

インターネット環境が悪くて、日記がたまっていたため、一気に更新します。

前々回のブログに書きましたが、7月30日深夜にインドのデリに入りました。
今、アグラ(タージマハールがあるところ)にいます。インドは、ヴァラナス(ガンジス河があるところ)で長期滞在することにしたので、急ぎ足ですが今夜の列車でヴァラナスへ向かいます。
タージマハールは7月29~31日の3日間は、シャージャハーン誕生祭ということでなんと!無料でした。私たちは31日の最終日にたまたま無料で入れたのですが、ここは通常外国人は750ルピー(約2000円)も取られるため、むちゃくちゃラッキーなことらしいです。ちなみに、現地人が20ルピー(約60円)と、その差は歴然。いくら外国人ツアー客が金を持っているとは言え、あまりに高すぎるとのことで客が減っているらしく、価格改定する話が上がっているらしい。ともかく、私たちはそんな中、無料。インドに来てからも、なんだかんだとついていることが多いため「これはインドでやっていけるかも」と少し自信が出てきました。調子に乗りすぎず、楽しみます。

昔、18歳の頃に出会った地理の先生にこんなことを言われた。
「人生に迷ったら、インドに行け。」
私は、別に人生に迷っているわけではないけれど、インドに来てから、何だかその意味が少し分かった気がする。とにかく、日本とは全然違う。「何が?」と聞かれたら、「全部」と答えたい。まず、全ての生き物が共存している。道には、牛・馬・猿・リス・犬…etc. そして人間が寝ている。その横にフンがあって、その横の屋台でチャイを売っていたりする。物乞いで、道が埋め尽くされていたり。夜になると、野犬の大群の横で人が大勢寝ているのだ。着いた日は、衝撃を受けて食欲も減ったし、客引きに疲れて本当にぐったりだった。少しばかりインド人不信になり、外に出たくなくなった。
でも、今思うこと。人間とはものすごく強くできている生きものなんだと思う。どんな状況でも生きていく術を編み出して、何とかするのかもしれない。
そして、やっぱりインド人の優しい人に出会って、この国が少し好きになりつつある。インド人は外国人(特に日本人は舐められているきがする)には嘘もつくし、ぼったくりも多いけど、ちゃんと話して仲良くなったらまけてくれるし、それ以外の悪いことはしないみたいです。盗んだりすることもほとんどないように思う。だから、ちゃんと人を見極めれば大丈夫なんだと安心したところです。
昨日、出会った自転車リークシャーのおじいさんは、50ルピー(約150円)で1日観光してくれて、チャイや水まで御馳走してくれた。最初言っていた値段とは、請求が違ったけど、とても申し訳なさそうに言ってくる。私たちも、73歳の老人にこれだけお世話になって、5~10ルピーというのは、ちょっとヒドイなあと思ったので、おじいさんの言い値を払うことにした。おじいさんは「ありがとう」と申し訳なさそうな顔で握手を求めてきて、最後は別れた。とても目の優しいおじいさんで、文化が違っても、見た目とかオーラに出るなあと思いました。
さて、次回はガンジス河からです!!(2008年8月2日)
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リークシャーのおじいさん

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子供たちにもみくちゃに!!

# by noetabi | 2008-08-07 20:51 | インド