人気ブログランキング | 話題のタグを見る

凹む日本人   

2008年 10月 07日

モロッコ入国
スペイン、アルメリアより地中海を渡り、モロッコのナドールへ。
通常、モロッコへ行くには、多くの旅人はアルヘシラスからジブラルタル海峡を渡ってタンジェという街に入ります。
しかし、今回の旅のパートナーのBちゃんの友人に会うため、私たちはアルメリアに行ったので、このような非常にマイナールートにてモロッコに入りました。
凹む日本人_b0157430_2127187.jpg
凹む日本人_b0157430_21273332.jpg


というわけで…。
周りは地元民ばかり。日本人どころかスペイン人も一切おらず、周りはモロッコ人ばかり。
しかも、何故か皆さん大荷物を抱えてフェリーに乗って行く。
これは、闇の輸入ルートなのか?何なのか?
ナドールに到着するなり、日本人はもちろん、欧米人も東洋人もおらず、
私たちはかなり目立ってしまい、多くの視線を感じながら、
マラケシュ行きの夜行バスの乗り場へ向かう。

そこから、夜行バスにて約15時間。
マラケシュに到着。

マラケシュの印象
マラケシュを分かりやすく言うと…、
マラケシュ=インド-うんこの臭い といった感じでしょうか。
いや、もちろん私は通りすがり旅人なので、全くモロッコについて理解してない中で、
私の主観的なイメージで捉えています。

でも、インドと大きく違うのはフナ広場という場所。
毎晩毎晩、お祭り騒ぎ。
屋台がたくさん出て、ベルベル人がベリーダンスを踊り、蛇使いが笛を吹いています。
「おぉ~、モロッコに来たぞぉ」と感激…。
凹む日本人_b0157430_21281921.jpg


サハラ砂漠へ向けて
しかしながら…。
私はやっぱり田舎者。
やはり、インドのときも思ったけれど、途上国の都会が一番苦手です。
あの人の多さと雑踏。埃と客引きは面白いとは思うものの、長期滞在は出来ません。
というわけで、早々とワルザザートという田舎町に移動。
マラケシュよりアトラス山脈を越えたらそこはもうサハラ砂漠が目と鼻の先。
一気に気候も変わり、砂漠地帯に突入。

アトラス越えはまさに映画『バベル』の世界。
バスの窓際に座っていると、銃で撃たれないかと少し心配になります。
凹む日本人_b0157430_21291169.jpg
凹む日本人_b0157430_2130752.jpg


さて、今日からワルザザートの森分さんという日本人の建築家のお宅にホームスティします。奥さんはモロッコ人で、モロッコの現地の生活に触れることができるとのことで、来ました。
ここにしばらく滞在し、最終目的地のサハラ砂漠へ向かいます。


凹む日本人
今回の旅のパートナーのBちゃんが凹んだ。
理由は、本人の体調不良に重なり長時間の移動による疲れから始まった。
そして、初めて経験する途上国の都市の空気の悪さ、
しつこい客引き、
トイレ事情の悪さと不衛生な街並み、etc…

彼女はサハラ砂漠を目の前にしてこう言った。
「砂漠行かずに、お家に帰る。」
「有り得へん…。」
と思いつつも、私は凹む彼女を見守りつつ、体調の回復を待った。


また、昨日ホームスティ先の森分さん宅に、もう一人の日本人女性がやってきた。
彼女は2週間ほど一人でモロッコへ来ているらしい。
彼女は私たちに会うなり不安を語り始める。
そして、最終的にはこう言った。
「ラクダに乗りたいというのと、モロッコの雑貨が欲しいと思って来たけれど…、
どうでもよくなってきた。」
彼女もまた、途上国が初めてらしい。
カサブランカのスラム街にてホテル探しをしているところから、
ストレスがたまり始め、食事にも辛さを感じて、そのような精神状態になったらしい。


ワルザザートに移動して、森分さん宅のホームスティが始まると、
Bちゃんの体調も少しずつ回復し、それと共に精神的にも元気になってきた。
そして、「帰る」宣言から数日経って、やっとサハラ砂漠へ行くぞ!
ということになり、明日砂漠の街へ向かいます。
やはり、体調が一番です。

二人の凹む日本人を見て、インドでの自分を思い出した。
そして、客観的に見ると面白くなってきた。
「日本人弱いなあ(笑)。」

日本人は…、
高山病にかかりやすく、
乗り物酔いしやすく、
寒さに弱く、
食べ物に当たりやすい。

海外に来て、思うこと。
「欧米人強いなあ。」
「インド人強すぎるなあ。」

もちろん、日本人だってすごいところもいっぱいある。
「お風呂が沸きました。」と風呂沸かしの機械が教えてくれる。
「冷蔵庫が開いています。」と冷蔵庫が教えてくれる。
圧縮袋を使って荷物をめっちゃ小さくできる。
そんな繊細な感覚は、日本人のすばらしい素質だ。
日本人は工夫することが上手だし、賢いと思う。

だけど、繊細すぎて他国の文化や風習を受け止められないということも多いように感じる。
だから私は、日本人はもう少し力強く、そして柔軟性を持って生きて欲しいと思う。
というわけで…。
イヤなこともあるし、良くない文化もあるけれど、
私は許容範囲は広げていこうと日々考えている今日この頃です。

by noetabi | 2008-10-07 21:43 | モロッコ

<< こんな恰好で3日間生活しました。 スペインからモロッコへ >>